―流星の追憶― 

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気がついたら描いてたので

追記から乗っけてみる。

サイト擬人化絵ですが、透水時雨さん宅ハロウィン小説より、
ピエロのアストロフィライト君もこっそりお借りしてます。


あとついでにちょっとした後日談とか。
 
 



一晩の不思議な物語に捧ぐ
さあ、歌をうたおう

halloween0902.jpg


そんな訳で。
ハロウィン小説が終盤に差し掛かったころから勢いで描き始めて、
一日にちょっとずつしか描けなかったので時間かかっちゃいましたが、
ハロウィン記念のイラストなど、描いてみました。
アストロフィライトさんは、小説中の描写とデフォルメイラストから妄想で。
セピア調にしたもんだから、金色の髪と濃紺の目が潰れちゃって若干ショックです…\(^o^)/


とにかくこういう二人で一人(?)みたいな構図で描きたかったので、
それっぽく描けて嬉しいです(´ワ`*)
イラストの半分をそれぞれ隠してみたりするとちょっと楽しいかもしれません。
















* * ・ ☆ ・ * *







 星の光だけが闇を照らす世界で。
 アーチリュートの調弦をしていたネウは、ふと、顔を上げてどこかを振り返った。
 遠くから、微かに、たどたどしいリュートの音が聞こえてくる。
「…もうこんな時間か」
 時間、と表現するのが正しいのかは分からないけれど。

 一か月に一度、ほんの一時間、繋がる世界。
 今頃もう一人の自分が何をしているのかが、あまりに簡単に想像出来て、ネウはこっそりと笑った。
 さて、と立ち上がる。
 せっかくの繋がってる時間帯くらい、ちょっかいでも掛けに行こうか。






「……何しに来たのさ?」
 軽やかな笑顔を浮かべてひょっこり現れたネウを、クレスは溜息と恨みがましい視線で迎えた。思わず、ネウはまたくすくすと笑ってしまう。向けられた視線の温度がさらに下がるのをひしひしと感じたが、まあ、気にすることは無い。

 一か月ぶりに見るクレスは、それはそれはもう機嫌が悪そうだった。
 彼が普段、彼の仲間たちにどんな風に接しているのかも知っているネウは、今のクレスを彼の友達が見たら結構びっくりするんじゃないだろうかなんて呑気に考えながら、クレスの隣に腰を降ろした。
 腰に届くほどの長い髪が、さらりと揺れる。
 クレスは、しばらく目線だけで文句を言っていたようだが、やがて諦めたようにふいと視線をそらした。
 そして、さっきネウが聞いた時と同じようにたどたどしい調子で、ミラを奏で始める。
 ひとつふたつと音符をはじいては、溜息。そしてまた弾いて、すぐにやめてしまう。
 その様子をによによと見守りながら、ネウは声をかけた。
「なんでまた急に、作曲なんて始めたんだい?」
 ぴく、とクレスの肩が動いた。
 それだけで、振り返ることもなく、またミラの弦を弾きだす。
 それを、やれやれ相当イラついてるみたいだなぁとのんびり観察して、ネウはとりあえず口を閉ざした。
 これ以上ちょっかいを掛けると、多分思いっきり八つ当たりされそうだ。
 別にそれ自体はどうでも良いのだが、流石に少し面倒くさい。

 自分の住む世界とは、やっぱりどこか違う星空や風の匂い、草原の歌に触れながら、二十分も無言でいただろうか。
 ふいに、クレスの方が口を開いた。
「……ネウは」
「ん?」
「ネウは、自分だけで、もう作詞も作曲も出来るんだよね」
 確認するような口調。
 まあそうだね、と返事をすると、今日初めて、クレスが自分からネウの方を振り向いた。
 さっきまでの不機嫌は何処へやら、すっかりしょげかえった様子で、溜息をついている。
「……僕は出来ないんだ」
 無言で続きを促すと、とつとつと、絞りだすように言葉を続ける。
「ずっと頑張ってみたけど、やっぱり、どうしても、出来ないんだ」
 悔しい、という感情が言葉のひとつひとつにまで滲んでいるようだった。
 俯いてしまったクレスを見やって、ネウはもう一度尋ねる。…尋ねる前から、もうほとんど、答えは分かっていたけれど。
「なんで急に作曲をやり出したんだい?随分前に一度やって、諦めて、もうやらないって言っていたのに」
「……友達に…」
 ぽろん、とミラの弦が音を立てた。その弦を指先で撫でるようにしながら、クレスは続ける。
「友達に……。もう会えないけど、でも…何か出来ないかなって……。僕に出来ることなんて、歌くらいしかないのに、僕は一つの詞だって一つの曲だって作れない」
「アストロフィライト君に?」
 言葉に合わせてどんどん曇っていっていたクレスの瞳が、ぽかんと呆気に取られてネウを見返した。
 にっこりと笑って、ネウは首を傾げて見せる。
「なんだか気づいたら彼と同調してしまってるし、思い切り昔の君に戻ってるし、可哀そうに君とアストロフィライト君の世界に閉じ込められたちっちゃな可愛い女の子はショッキングなシーンを直撃目撃しそうになるし、ヒヤヒヤしてしょうがなかったよ」
「ちょ…ちょっと待って。……なんで知って…というか、まさか、あの時……ネウもいたの!?」
「さあ、どうなんだろうねー。…というか、そうじゃなくても…。君だって、僕と君の記憶が完全じゃないとは言ってもところどころは共有してるって、それくらい分かってるだろう?」
 しばらくぱくぱくとクレスは声にならない声を繰り返していたが、やがて、「…もういいや…」と呟いて草原にぱったり倒れてしまった。
「クレス……。ちょっと驚いたくらいでそれは情けないんじゃないかい」
「…一応言っとくけど気絶したんじゃないから。……ネウと話すと毎回本当に疲れる」
「褒め言葉だと思っておくよ」
 クレスのぎこちない皮肉を笑顔でばっさりと叩き切ると、ネウは立ちあがった。
 もうそろそろ、時間だ。
「クレス、ひとつだけ聞いてもいいかな」
 なに? と小さく帰ってきた声を背中で聞いて、尋ねる。
「アストロフィライト君と、最後に何を話してたんだい?」
「………言わない。僕とアスだけの秘密だから」
 だと思った、と明るく返して、ネウは左手をひらひらと振った。
 そのまま歩き出そうとして――
「あのね」
 小さな声が、追いかけてきたことに驚いて、足を止める。
「忘れないよ。アスのことをずっと覚えてるよって、言ったんだ」
 振り返ると、仰向けに転がったまま、クレスは星空をじっと見つめていた。
 その向こうに行ったはずの、あの一晩だけ傍にいた友達を探すように、一瞬、視線を彷徨わせて、…瞼を下ろす。
「アスがなんて言ったのかは、教えない。……けど」
 またしばらくの沈黙が落ちてから。
 ぽつり、とクレスは呟いた。

「さよならは、寂しいね。ネウ」





* * ・ ☆ ・ * *




後 日 談 に な っ て ね え \(^o^)/

とりあえず、うちのこは、アス君をはじめ幽霊さんたちとさよならしてからちょっと凹むと思います。
だって誰かとさよならしたことなんて今までなかったもんね!
行くべきところに行けたんだからこれでよかったんだってことは十分分かってるんだけど
でもやっぱり寂しいなーなんてしょんぼりしてるんだと思います。
すごいね!全力でヘタレだね!


いやでもやっぱり、一時は同調しちゃってたくらいだし、
やっぱりさよならの後は多少なりとも凹むだろうなぁと…うん……うん(←



本当はこのあと、頑張って頑張って短い1フレーズだけの歌とも呼べない歌をなんとかクレスがつくりあげるところとか、
それを歌うところとか、
結局やっぱこれ駄目だーって苦笑して、あの解放の歌をリュートで弾き始めるシーンとかも書きたかったけど力不足で断念しましたorz
ネウは…ネウは動かしやすいんだけど動かしにくい…!
クレスのネウへの反応がまるで反抗期の親子みたいでなんかギャグになってどうしようもない…!(×
あ、今回のSS、かなりクレスが悶々してるせいもあって若干黒い(?)ですが、
身内以外にはやつあたりしないタイプなのでそこら辺は問題ないと思います。
いや、何がって聞かれたらよくわかんないんですが(←←)


ちなみに。
もしクレスがネウと同じくらいの作詞作曲能力があったら、
きっと、
レクイエムと祈りを足して2で割ったような歌を作ったことと思います。
おやすみなさい、
君に逢えてよかった、
どうか君が幸せであるように、
おやすみなさい……
みたいな。


クレスがひとつの歌を自力で作り上げられるようになるには…
うーん、きっとまだまだまだまだ掛かるでしょうね。
多分、作品群が何か一つでも完結しないと無理そうだ。



そんな感じの妄想列伝でした\(^o^)/
楽しかったです!!
 
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